何気なく「お湯」使ってない!? 家庭の光熱費対策「節湯」アイデア5選
光熱費の高騰が続くなか、電気代・ガス代の節約を意識して生活しているという方も多いでしょう。簡単に取り入れられそうな節約術が、さまざま提案されていますよね。
そんな光熱費を気にしているというご家庭でも、意外と意識せずに使ってしまっているものの一つが「お湯」ではないでしょうか。よく考えてみればお湯を使うとき、沸かすために電気もしくはガスを使っているし、水も利用しています。

今回は、お湯を節約して光熱費の削減につなげる「節湯(せつゆ)」についてご紹介します。
家庭のエネルギー消費の約3割が「給湯」

世帯あたりのエネルギー消費の構成比 ※出典:令和3年度エネルギーに関する年次報告 エネルギー白書2022(LIXILプレスリリースより)
しかし、自分の行動を振り返ってみると……お湯は水道から手軽に出てくるため、どうしても必要ではないような場面でも、なんとなくお湯を使っているなぁということに思い当たります。
この「何気ないお湯使い」をやめて、お湯を沸かすための電気代・ガス代を節約しようというのが「節湯」です。
節湯を意識することは、無駄な水の利用を控えることにもつながり、電気・ガスだけでなく節水にもつながります。
【節湯アイデア 1】「水栓」の使い方を改める
今すぐ始められる節湯アイデアは、キッチンのシンクや洗面所で何気なくお湯を使うのをやめることです。

一般的な水栓は、ハンドルを左にまわすとお湯、右にまわすと水が出るしくみですが、利用するときに、どこからがお湯で、どこから水だけなのかはあまり意識していないのではないでしょうか。
何気なく水(またはお湯)を出して気にせず使っていたことで、必要もないのに給湯器にお湯を沸かさせて、無駄に光熱費を自ら上げていたかと思うと無念でなりません。
そこで、お湯が必要ないときには、確実に水だけが出る一番右側にハンドルを回して使うようにする。単純ですが、これが今すぐ始められる節湯のアイデアです。
【節湯アイデア2】「節湯水栓」を導入する
そうはいっても、いつもいつも意識するというのは正直しんどいものがありますし、子どもたちがちゃんと対応できるとも限りません。
そこで活用したいのが、各メーカーから販売されている「節湯水栓」。節湯水栓とは、一般的にキッチンやバスルームで使われている、水とお湯の両方が流れ出てくる「湯水混合水栓」で、次のうちひとつ以上の機能がある水栓のことです。
- ●手元のスイッチ等で出し止めできる「手元止水」
- ●少しの水でも使い心地がよい「小流量吐水」
- ●お湯がでるときにカチッと手応えがあるなどお湯と水を使い分けしやすい「水優先吐水」
無意識にお湯を使ってしまうことのないよう、賢くモノを活用したいですね。
【節湯アイデア3】「節湯シャワーヘッド」を導入する
従来より少ない湯量で、シャワーヘッド内で圧力を高めて勢いのある吐水を実現する節湯シャワーヘッドなら、DIYで取り換えられるのでより手軽に導入できるでしょう。
さまざまなメーカーから販売されていますが、手元に止水ボタンがあるタイプなら、手軽に止水できて余計なお湯を流しっぱなしにすることも防げます。
【節湯アイデア4】「高断熱浴槽」で追い炊きを減らす
家族の入浴時間がバラバラで何度も追い炊きをする家庭なら、高断熱浴槽を導入するという手もありそうです。規定の条件下で4時間後の湯温低下が2.5度以内に抑えるというのが「高断熱浴槽」。保温性の高さが特長です。
一度アツアツに沸かしたお湯が冷めていくのを、ただ眺めているしかないというのは、考えてみればかなり残念なことですし、「冷めるから早くお風呂に
入りなさい!」なんていちいち子どもたちに言わなくて済むというのも、嬉しいポイントでは。
【節湯アイデア5】思い切って「エコキュート」にする
エコキュートとは、正式には「自然冷媒ヒートポンプ給湯機」という給湯器のことで、効率よく電気でお湯を沸かしてくれます。メーカー各社から販売されており、安い夜間電力を使用してお湯を沸かすので、光熱費をおさえることが期待できます。
また、貯湯タンクに沸かしたお湯を貯めておくしくみなので、災害時などに断水してしまっても、貯湯タンクに溜まっていれば非常用水栓から溜まった水を利用することができ安心です。
ただ、初期費用がかかりますし、広めの設置場所が必要という課題も……。

今回は、光熱費対策として「節湯」のアイデアをご紹介しました。家庭で、なんとなく使ってしまいがちな「お湯」。光熱費が気になるこの冬、ぜひ節湯のチャレンジしてみませんか。